アレゴリパパのアレルギー勉強日誌

アレルギーっ子2児の父親であるアレゴリパパ(パパ自身も気管支喘息もち)が、アレルギー疾患について日々勉強していきます。気管支喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎・花粉症を持っている方にお役に立てると思う情報を公開していきます。

アレルギー週間千葉中央地区市民公開講座レポート『食物アレルギー』

皆さん、おはようございます。

2月10日(土)に、アレルギー週間千葉中央地区市民公開講座に参加してきました。

配布資料がなかったため、自分で書いたメモだけだと分かりにくかったので、一部写真などを付け加えてみました。

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アレルギーマーチについて

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【引用元】すこやかライフNo.43 2014年3月発行 3ページ

https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/02/pdf/sukoyaka43.pdf

アレルギーマーチとは・・・アトピー素因を持つ(アレルギーになりやすい)お子さんが成長するにつれて、アレルゲンの影響を受けてアレルギー疾患に順番にかかっていくようすを例えたもの。

上記の絵と言葉と一緒に、自分の子供の写真を時系列に見返しながら、アレルギー疾患や症状を把握すると理解しやすいと感じました。

食物アレルギーについて

原因のある食べ物を食べたり、触ったり、吸い込んだり、アレルゲンの影響を受けて反応する。

例:卵を食べた後に、アレルギー症状がでる

  アレルギー症状は湿疹・じんましんなどの皮膚症状、下痢・嘔吐などの消化器症状、喘息のような呼吸器症状が出ることもある。また、全身ぐったりしてしまうなどの強いアレルギー症状(アナフィラキシー)が出ることもある。

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【引用元】すこやかライフNo.43 2014年3月発行 4ページ

https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/02/pdf/sukoyaka43.pdf

低年齢なほど食物アレルギーの頻度が高く、だいたい4歳までで食物アレルギー患者の7割を占めているそうです。 

どういうお子さんがアレルギーを起こしやすいのか・・・

乳幼児期のピーナッツ摂取・除去とピーナッツアレルギーの関係についての論文紹介がありました。この論文はとても有名みたいで、「イギリス・イスラエル・ピーナッツ」でインターネット検索をすると、多く取り上げられていることが分かります。

イスラエルに住むユダヤ人とイギリスに住むユダヤ人のピーナッツアレルギーの発症率の比較から、幼少期の早い段階からピーナッツを食べさせたほうが発症率が低いことも分かっています。これは、「イギリスではアレルギーに対する回避意識が高く、ピーナッツを幼少期から食べさせる習慣がないのに、アレルギー発症率が高い」一方で「イスラエルではピーナッツに対する回避意識がないため、早いうちからピーナッツを食べさせるが、アレルギーの発症率が低い」という従来のアレルギーに対する認識とはまったく逆の研究結果でした。その後、新たな研究(介入研究)が行われ、乳児期からピーナッツを摂取させることで、ピーナッツアレルギーの発症を抑えるということが証明されました。

【引用元】食物アレルギーの原因とは―アレルギーとの付き合い方 | メディカルノート

食品によってかもしれませんが、摂取開始をを遅らせるとアレルギーの発症に関連する、逆にいうと摂取を早く始めると、アレルギーを予防できるかもしれないと考えられているようです。

アレルゲンの経皮感作

皮膚のバリア機能が低下して、皮膚からアレルゲンが体に入ってくることによって、アレルギーの準備段階・感作が成立する。アレルゲンのマクロ二重暴露仮説といわれるそうです。

例:元々アレルギーがなかった人が、手湿疹からアレルゲンが入り、アレルギー症状が出るようになってしまい、特定の食べ物を食べることができなくなってしまった。

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【引用元】すこやかライフNo.43 2014年3月発行 3ページ

https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/02/pdf/sukoyaka43.pdf

さらに、秋・冬生まれのお子さんはアレルギーが発症しやすいと分かっているようです。

食物アレルギーの発症予防について

 近年、食物アレルギーの発症予防の考え方について、ガラリと変わったようです。

【以前】

妊娠中・授乳中のお母さんからアレルゲン(卵・牛乳など)を除去する、それがお子さんのアレルギー発症を予防すると言われていたようです。その後、そのような指導しても食物アレルギーの発症予防に効果がないと分かったようです。

【現在】

適切な時期に、アレルゲンとなるような食べ物を摂取することによって、食物アレルギーの予防ができるのではないかというデータがいくつか出てきました。そのデータの一つとして、国立成育医療研究センターの論文が紹介されました。

国立成育医療研究センターアレルギー科の大矢幸弘医長、夏目統(おさむ)医員(現・浜松医科大学小児科)、同研究所、徳島大学らのグループは、生後6ヶ月より固ゆで卵を少量ずつ摂取させることにより、子どもの食物アレルギーの中で最も頻度の高い鶏卵アレルギー(わが国では医師の指示で3歳児の5.8%が鶏卵摂取を制限)を8割予防できることをランダム化比較試験(補足説明1)で実証しました。なお、この研究は発症予防効果を検討したものです。*すでに鶏卵アレルギーと診断されている乳児の鶏卵摂取の可否、及び予防を目的とした実際の鶏卵摂取については、専門医の指導を仰いでください。また、卵の加熱が不十分だと抗原性が高くなり危険です。自分で調整することは危険なので、必ずアレルギー専門医に相談してください。

【引用元】離乳期早期の鶏卵摂取は鶏卵アレルギー発症を予防することを発見 | 国立成育医療研究センター

※注意ポイントとして、卵のアレルギー発症予防研究は日本だけではなく、海外でも行われていた。海外でいくつも行われているものの、対象するお子さんが湿疹・アトピー性皮膚炎があるのかどうか、どういうものを食べさせたか、どの程度食べさせるかなど試験条件が異なっているようです。結果として、海外の試験ではどれも卵のアレルギー発症予防効果が示されなかった。それだけではなく、強いアレルギー症状が出たようです。

食物アレルギーの診断と治療

診断
  1. 問診・・・とても重要。どの食べ物を摂取して、どのような症状が出たのか
  2. 血液検査(IgE抗体検査)・・・診断に有用なものの、陽性=アレルギーを起こすかもしれない前段階であって、食物アレルギーを起こすかどうかは別の話
  3. 食物除去試験・・・疑わしい食べ物を1~2週間くらい完全除去し、アレルギー症状が消えるのかを判断する
  4. 食物経口負荷試験・・・食物アレルギー診断の中でとても重要。陽性だと基本的には診断がつく。食物経口負荷試験の目的は①診断の目的、②良くなってきたことの確認、③閾値確認(どの程度の量を食べたら、どの程度の症状が出るのか
治療
  1. 栄養食事指導・・・基本中の基本、必要最小限の原因食物の除去。安全性を考えた場合の完全除去、症状はあまり出ない場合は最小限度の摂取を継続する。
  2. 薬物治療・・・強いアレルギー症状(アナフィラキシー)を抑えるために、エピペンを使用する
  3. 免疫療法・・・原因となる食べ物を症状が誘発しない量から少しずつ摂取し、食べられるようにする。この免疫療法は研究段階の治療法。いくつか問題点が明らかになっている。一部の患者さんには治療効果があるものの、全ての患者さんには治療効果がない。治療経過中に必ずアレルギー症状が出る。また予期せずアナフィラキシー症状を起こすことがある。治療が終わって治ったと思っても、治療後にまたアレルギー症状を起こす患者さんが稀にいる。

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございましたm(_ _)m

 

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